ミュージカル 素人の遠吠え……ワオ〜ン

[12]>>>> 2005/4/25

伊藤グラン!!!
>>>>


「レ・ミゼラブル」

2005年4月17日マチネ/帝劇
山口バル/鈴木ジャベ/ANZAエポ/マルシアファンテ/知念コゼッツ/泉見マリ/徳井テナ/瀬戸内妻/サカケンアンジョ
ガブ桝井賢斗くん/リトコゼ春山椋ちゃん/リトエポ蛭薙ありさちゃん/伊藤グラン

★もう3回分も感想書いてないデス…。うう。自分の記念用に感想は書いておきたいのに。
★では改めまして。

★この日のメインテーマは伊藤グランと賢斗くんガブですっっっ! 私的萌ツボ百烈拳です!!!(笑。北斗よく知らんが^^;)
★いや〜やっぱりグランとガブはいい! 私の趣味ではグランは伊藤さんがお好み。阿部さんグランはどっしりし過ぎて、ともすれば頼りになりそうな感じが、ダメっこ好きな私としては萌えツボからずれるのですが、伊藤グランは結構(気持ちが)若い感じがして、青臭さが残っていていいんですね。
★後は伊藤さんのヒゲ面がたまらなく好きだっつーのもあるんですが(笑)

★しかし伊藤さんグランは可愛い! もうダメっこ路線を酔っぱらいながらよたよた歩いてて、可愛いのなんのって! おまけにガブに注ぐ愛情がヘソ曲ってて(笑)しかも深い! マリアナ海溝より尚深い! だってガブばっか見てんの、このおっちゃん(笑)
★バリケードから一度ガブローシュを追いやった後、戻って来てしまったガブを見て「死んじまえ!」と吐き捨てたり、弾を拾いに決死の覚悟で外へ飛び出したガブローシュを見て、彼の名前を叫んだまま、ずっとずっと打ひしがれている様とか(それが長いんだ!)。もう、不器用極まりなくて切ないんだ。
★あ〜〜グランは可愛い(笑)


★折角なのでグランテールというダメっこを考察してみまショー。

★不器用さといえば、マリウスが足を撃たれた後、その容態を確かめに来た後またバリケードをアンジョルラスが登って行くシーンで、阿部グランはアンジョを掴まえて、何かを訴えかけようとするんですが、伊藤グランは掴まえられずに、素通りされちゃう。宙に浮いたその手のやり所のなさが「革命」「戦い」「死」……そういった物を連想させて、考えさせられてしまって好きですね。

★グランテールという男はおちゃらけててお酒ばっかり飲んでるぐーたら男ですが、それは彼なりの「人生」に対する葛藤や戸惑いの現れで。周りの友人達は自分の命すら投げ打つ覚悟で「革命」という大きなものに挑んでいる。でも、そうまでして得られるものとは? 何も変わらないのでは? 死ぬのは恐くはないのか? そういう葛藤を一番人間らしく感じているのがグランテールという男なんですよね。
★だからこそまだ幼いガブローシュ(言うなれば一番同情しやすい弱者)に愛情にも似た哀れみを感じていて、死ぬんじゃない、と心の中で叫んでいる。 それは「命を大事にしろ」という事ではなくて、単に死んで欲しくないだけの事で、ふたつの意味は似ているようですが違うものだと私は思います。
★グランは「命を大事にしろ」なんて説教は垂れるつもりなんて毛頭ない。説教を垂れたり自分のエゴを人に押し付ける気もない。そんなお綺麗事を言いたいんじゃない。ただ、漠然と「死んで欲しくない」それだけの気持ちしかない。
★そういう人間くさいグランが私は好きです。

★ところで、グランがガブローシュにだけこっそりと優しいのは、友人らに優しく素直に接せれない事の裏返しだと思いますね〜。ああ〜ダメっこめ!(笑)


★それから、話が少し反れますが、エポニーヌが死んだ時に学生らがマリウスに言う「(彼女の)死を無駄にしないぞ」「彼女を裏切るな」というセリフ。このセリフはすごく難しいな、と思います。エポニーヌは決して学生運動の為に命を落としたのではなく、マリウスの為だけに命を捧げたのであって、学生たちは勘違いをしていますよね。この「勘違い」に気付いているのがグランただ一人で、気落ちしたマリウスを不器用ながらも気遣ってあげている。
★だからグランという存在は「革命」というものに常に疑問符を投げかける存在であって、つまりそれは(運動に対する)異分子すらも含めてユゴーは公平に「レ・ミゼラブル(無情)」な人々を描いている事の一表現なのであって、「革命」が正しいんではない、「革命」をしようとしない市民が悪いのではない、それをすべて含めてそれが「社会」なのだ、という理念ですよね。
★そういうメッセージは現在にも通ずるものがあるし、だからこそ「レ・ミゼラブル」という作品が今日まで読まれ続けて来ているんですね(まあ、原作のグランとミュージカルのグランとは、ちょっと違いますけど)

★最後に、腐れ女子的萌えツボ。
・グランに追い出されそうになって、頑張って踏ん張る大久保くんガブ (笑)
バーコード
感想