[9]>>>> 2005/3/26 レ・ミゼラブル2005 >>>> ★続いてソワレ。お世話になっている漫画家さんをお連れしての参戦でした。 2005年3月23日ソワレ/帝劇 バルジャン・別所哲也 ジャベール・岡幸一郎 マリウス・藤岡正明 エポニーヌ・坂本真綾 コゼッツ(笑)・剱持たまき ファンティーヌ・井料瑠美 テナルディエ・駒田一 その妻・森公美子 アンジョルラス・東山義久 グランテール・伊藤俊彦 ガブローシュ・局田奈都子 リトルコゼット・蛭薙ありさ ★初めて見るレミ本演(?)の別所バルジャン。以前、レミコンで一度だけ別所バルは見た事があったんですが、その時は席も3階席でしたし、歌に関しては正直イマイチな印象だったんですが、でもその分演技には期待していました。ですので、今回の本演を楽しみにしてたのですが…。 ★すげ〜〜〜〜〜良かったです。別所バル。予想以上に好感触でしたね。うんうん。 ★やっぱり彼のバルジャンは群を抜いて演技が繊細できめ細かくていい。歌に関してはやっぱり他のキャストで定評のある方がいますし、多少見劣りしてしまう感もありますが、それでも歌も個性が出てますし、ホント、別所バルが見れて良かったです。非常に感銘を受けました。彼の演技を見る事で、ちょっと自分的にターニングポイントになった程です。 ★と、言うのも、――ちょっと個人的な事で話が逸れちゃいますが、別所さんの良さを伝えるのに分かりやすいかと、敢えて述べさせて頂くとすると。 ★私、駆け出しの漫画家やってまして、この所仕事で悩んでいる事ありました。「キャラクターが活き活きと描けない」――もう随分と悩んでました。キャラクター性を描くのに色々なエピソードを描いてみるのですが、全然活き活きしてこないんですよ。個性が生きていない。 自分としては「これこれこういう行動を取ってるんだから、こういうキャラクターなんだよ」と説明しているつもりなんですが、何か行動しているだけで、キャラクターの『顔』とか『個性』が見えてこないんですね。 ★ところが、別所バルジャンを見て、ああ、これか、と自分に足りないものに気づけたんです。彼の演技には、他のキャストの方にないバルジャンらしい『仕種』があるんです。 ★脚本には書かれていない行間の演技。それが物凄く深い。かといって特別大袈裟な演技をしているのではない。演技というのは、実は小さな事の積み重ねなのかも知れない、とその時思いました。 ★例えば、司教さまの所で燭台を盗み、それを咎められる事なくむしろ愛で許されてしまうシーン。そこでバルジャンはしかし、今迄そんな経験した事がないから、それをつっぱねてしまう。司教さまに背を向け、言葉を聞こうともしない。でも説得され、ようやく心を開くようになる。 ★この、「司教さまに背を向ける」という小さな演技は、他のキャストの方はされてない、別所バルの演技なんです。背を向ける、それだけなのに、バルジャンの心の戸惑い、反発、疑心、そういった物が表現され、バルジャンという男が見えてくる。 ★クアトロキャストで他のキャストの方も同じ台本で演技しているのに、演技ひとつでこれだけの違いを出せるなんて、その事にすごく驚いたのです。 ★つまり、私が今迄描いていたキャラクターは脚本の通りに動いてるだけで、ちっとも演技をしてなかったんですね。戸惑う仕種とか、葛藤する仕種とか。 ★それで、今回「ああ、これがキャラクターに『演技をさせる』ということか」と気付く事が出来た訳です。 ★という訳で、別所バル、オレ的萌えポインツ。 ★司教さまに家の中へ通されるシーン。椅子につかずに、机の下で立ち膝ついたまま本能のままにパンにかじり付く。 ★司教さまに説得されるシーンでは、前述のように背を向けるのですが、そのお陰で、司教さまの演技もぐんと映えてくるんですね。耳を貸さない人間を振り向かせる程の心の広さ、が感じられてくる訳です。 ★病床のファンティーヌのシーンでは、最初、死んでしまうファンティーヌの事も気に掛かりつつ、早くコゼットを救わねばという気持ちに急かされ、一度ファンティーヌのベッドを離れてドアへ向かおうとするが、心の支えを必要としているファンティーヌの為に「安心して」とベッドに戻って来る。 ★そして抱擁を求めるファンティーヌに戸惑ってしまい、背に回した手をどうしても添えてやる事が出来ない。でもいざファンティーヌが事切れた時、ようやくその肩を抱いてやる事が出来た、朴訥さ。 ★そして、自らの死の間際、すがるコゼットに添えた手のデカさ!(笑)かなり萌えました(笑)いや、絶対バルジャンってデカくて労働者の手をしてるハズだもん! ★とまあ、演技に関しては枚挙に暇がないのですが、流石に長くなるので割愛させて頂くとして。歌も裁判所でのシーンの「2465・さ〜〜〜〜〜〜ん!↑」とか、好き。別所バルは色々やってていいですね。 ★う〜ん、もう一度別所バルを近くで見たいな〜。A席とかB席ではいいから…わはは(あんまり遠いと折角の演技が見えないんだもん) ★ ★しかし、バルジャンを語るのみでこんなに長くなってしまった…。★他は短くね。 ★岡ジャベ、やっぱり文句なしにいい! 若かりし頃の精悍でシャープな演技が、下水でバルジャンを通してやる頃には、自分の信念が分からなくなって取り乱しているキレ気味の演技の、その差が好き。 ★バリケードでバルジャンに逃がしてもらうシーンの、戸惑った後の、その自分の醜態を打ち消そうとわざと落ち着き払った態度で出て行く感じも好き。 ★藤岡ニューフェイス・マリウス。良かった! 良かったよ! 歌も演技も中々良い。 ★下水からバルジャンに助けられた後、コゼットと二人で椅子に座って話していた時に、バルジャンが不意にやってきてそれに気付いてぱっと手を離す所とか、初々しい感じが出ていて最高! ★真綾エポ。……「♪Lovely Lady」での娼婦役……かなりはっちゃけて、好き。扇情的にキャミのストラップを下げる仕種にときめいた事は内緒(笑) ★あと、「その〜髪、好き〜だわ〜」の所、髪を触る前、自分の服でごしごし手を拭いてるのが可愛い! そうだよ、原作のエポってそういう子なんだよ! ★駒田テナ。徳井さんの後の駒田テナだったので、すごく安心した(笑) ★しかしテナ夫妻の出て来るシーンの手拍子…。あれ、なくていいんじゃないの? レミコンの時は飽くまでもコンサート版っていうラフさだったからむしろあった方が楽しかったけど、本演はなくてもいいんじゃ…? ★東山ニューフェイス・アンジョ。……精進してください。アンジョとしてはカリスマ性が欲しいです。 ★それから。工場長・上條さん。………ほう(*´▽`)……萌える。それに、酒場のシーンでのお客役(真ん中の席に通される役)の細かな演技はかなり萌える。鼻をつまんで「テナルディエ印」の酒を無理矢理頑張って飲んでみたり、後から来た客と「まあ、おひとつ」「はは〜どうもどうも」みたいなやり取りとか(笑) ★おお〜長い長い(笑) |